あたろーの日記
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2006年09月06日(水) 1日1日と秋になって。

 旧暦閏7月14日。
 時々、見ず知らずの人から話しかけられて、それがあまりにもタイミングが良くて、そのお陰で心がほっと救われる、ということがある。どうやら基本的に相手に警戒心を与えない顔、或いは話しかけやすい顔らしく、道を歩いてたりスーパーなどで、いきなり声を掛けられることがある。それも天気のこととか世間の出来事とか、他愛ない話。道を訊かれたりも。それが、不思議と、そういう風に話しかけられる時って、私がたいていひどく落ち込んじゃったりしてるときで、自分が世の中から分離してしまっているように感じているタイミングなので、「今日は涼しかったわねえ」なんてささやかな陽気の話題をいきなりふっかけられると、ひょいっと、温かい輪の中に引き戻されたようで、なんだかじーんと来る。
「もう1日1日と秋になっていくわねえ」
と、そのおばさんは私の横を歩きながら、まるでご近所さんに言うように柔らかく笑って、角を曲がる前に「じゃあおやすみなさい」と、軽く頭を下げて行った。
 1日の締めくくりに、誰とも言葉を交わさずに終わっていくのは結構辛い。誰かとのちょっとした会話で、自分もどこかにちゃんと繋がっているんだな、と実感できるから不思議だ。


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