浪漫のカケラもありゃしねえっ!
DiaryINDEX|past|will
2001年09月02日(日) |
スパ・フランコルシャン |
波乱が起こりそうな予感に、ベルギーGPをネットライブ観戦。 ミハエルは、皇帝のごとく大波乱のスパに君臨して、52勝の最多勝記録更新! デビューも、初勝利も、ここだった。デビューから10年。運命は一巡りして、スパ・フランコルシャンの地に、王者を祝う。
そういえば、自分があの深紅のマシンの乗り手を、本当に愛しい存在として意識したのは、98年のスパだった。 雨の中を、他の誰にも走れない速さで疾駆していた赤いマシン。 水煙の中のそれは、官能の赤い夢。人の操る機械ではなく、ひとつの命ある生き物のようだった。いつまでも見つめていたいと願った。 それが砕けた瞬間、心臓をつかまれるような痛みを覚えたんだ。 砕けた夢と、無念さと、怒りと。タイヤを失いながら走るマシンを、無惨なほどに美しいと思った。 差し出された手を振り払い、怒りの化身となって、ライバルチームのピットに向かう若者を、ドキドキしながら見守った。 ああ、なんて激しい感情を、彼は見せることか。その走りのように、激しく、一途で、美しい。 あの瞬間、オレはすっかり魅了されてしまったに違いない。
それにしても、今回大クラッシュをしたブルティが大きなケガをしなくてよかったよ〜。どうやら脳震盪と顔面や頭部への打撲で済んだようだが。 激しいクラッシュは、いろんな過去の惨事を思い出させる。 無惨に壊れたマシンは見る者に痛みを覚えさせるが、マシン達は人の命を守るために自ら壊れて衝撃を吸収する。 わずか数戦を走るために生まれ、人を守るために壊れていくマシン達を、可愛いと思う。愛しいと思う。 オレはやっぱり、人ではないモノに思い入れてしまうことが多いらしい。(笑)
|