陽だまりのうた
muchan



 帰郷

そこには
じいちゃんがいる
ばあちゃんがいる
孫を抱く日を
指折り数えて

いつか消えゆく定めの中であと幾度の再会が許されているのか

人生は先が見えません・・・

いつその機会が
永遠に失われる時が訪れるか・・・

だから帰郷しなかった
日々を
本当にごめんなさい

「今度いつ来るの?」
淋しそうに尋ねる曾祖母の言葉に

「近いうちまた来るよ・・・」
そう言う私のこころの中には済まなさがいっぱい

空にはこいのぼりが
泳いでいました。

傾きかけた日をあびて
きらきらと

陽だまりは
私たちをあたたかく
つつんでおりました。

「また帰らんあの淋しき家へ」
陽だまりを連れて・・・

2002年05月02日(木)
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