2005年01月31日(月)
title... ふと思い浮かんだ文章
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窓際にひょこひょこと飛び回り 地にあるご飯をついばむ鳥たち。 「いいな。どこへでも飛んでいける鳥になりたい。」
誰でも思うことだと 私は感じる。 誰でも空を飛びたいと 思うことだと私は感じる。 “あなたの願い 叶えてあげましょう。”
ふと 頭の中に流れてくるやさしい声。
“しかし もう人間になることはできません。”
それでもいい。私は鳥になりたい。
“あなたの記憶はあっても 関わった人の記憶がなくなるかもしれません。”
それでもいい。楽しみも苦しみも 私だけが持っていればいい。
“関わった人の記憶が残り 悲しむ人があっても それでも鳥になりたいですか?”
それでもいい。もう 私がいなくなって悲しむ人はいなくなった。
“わかりました。あなたの願い 叶えましょう。” 強い光を感じ 目を閉じた。 それがおさまり 周りを見回す。
視界も回りも 何も変わっていない。
自分も人間のままだ。
夢...だったのかな。
本当に鳥になれるのかと思った。
ちょっと 残念。
背中に違和感。
ちょっと 痛い。
...羽根?
動かし方もわからず ただ自分の背中には羽根がある。
少しずつ 感覚を覚えよう。
なったばっかりだ。まだわからないことがいっぱいだけど。
飛べるようになったら 皆に挨拶しに行こう。
遠くから。見守るように。
もう 私が与えた楽しい記憶も辛い記憶もないだろうから。
私は 自由という不自由を手に入れてしまった。
もう取り戻せない。
でも 後悔はしない。
私の 選んだ道だから。
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