元・白血病患者の日記
 

2002年08月30日(金) 覆面ライター 龍騎

 朝に例の編集プロダクションから連絡がある。「お電話じゃなんなので事務所までお越しください」とのこと。大森なので自転車で行く。それにしても暑い。

 前の面接では、作成してる小冊子を貰えなかった…それ所か見せてさえもらえなかった。(現物見なきゃどんな仕事がわからんだろうに)「なんせ私どものしてる仕事はクリエイティブですので」が口癖だったオバさん。名刺だけはもらったが、『PEN集団代表』とか『○○○実行委員会代表』とか書いてる。そんで肩書きは『ノンフィクション・ライター』だとか。カタカナ職業はいったもん勝ちとはいえ、やり過ぎでないの?

 事務所には、本人がいった通り本当にパソコンがなかった! 原稿は手書きというのは本当だったんだ。依頼原稿のやり取りはファックス。「あなた知らないの、今の世の中にはファックスという便利なものがあるんですよ。こんな便利なものがればパソコンなんていらないわ」というセリフを思い出す。冗談だと思ったら本当だったのだ。さすがPEN集団代表! で、他の集団はどこにいるのかと思ってみれば、『集団』でありながらおばちゃん一人! 『PEN集団』という会社なのだそうな。おい!

 これは実情を隠したくなるなぁ、と思いつつ肝心の冊子とやらを見せてもらう…同人誌かと思った。「このクリエイティブな雑誌は、どれくらいの期間で仕上げているのですか」と水を向けると、満足そうに「それを一ヶ月で仕上げます」とのこと。犯罪だよ。8割がた依頼原稿なのに。以前は、この倍のページ数を3日で仕上げてた。機関紙だというが経費の無駄ですよ〜三●会館さん。他のプロダクションなら間違いなく経費半分で出来ますよ〜。

 「やってもらいたい仕事は、そろそろパソコンを導入してみようと思うのでオペレータをしてもらいたいの」あれ? メニューの取材記者という話ではなかったのか?

 「だってクリエイティブな仕事なのよ。あなた…工学系でしょ。たしか飛行機の勉強してたとか」…飛行機の勉強してた私は、ケーキやハンバーグの記事が書けないってか。まぁ、仕事なら何でもいいですよ。で、どれくらい顔を出すんですか。

 「そうね、こっちの都合で月に飛び飛びで6日か7日…」って、そんな…話が違うにもほどがある。しかもオバさんの都合で、ってか。「参考にします」と冊子をもらい、事務所を出る。面接してくれる所って、こんな怪しい会社ばかり…はやく景気が回復してくれないかな。


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