僕にとってはあまり関係のない世界だと思っていた。 旅行に行くときも、カメラは持っていかない。 だから日常には関係のない世界だと思っていた。
それが友人の依頼で撮った写真の題名を考えたり、 キャプションを考えたりすることになった。 そのうちに写真を観るようになった。知らない世界がそこには存在した。 新しい世界が開けた感じがした。
一枚の写真の奥を観ようとした。 被写体を撮影するように、じっくりと一枚を見つめた。 その場所での音を感じ取れるようにしてみる。風景から感じることの出来る音を。 写真=音。音を感じることが出来るのが写真だと思う。 そこにある一枚の写真かた様々な音を拾う。 シャッターを閉じる前に全ての音を入れられるか。 そこだと思う。
写真のことは何も知らないけど、 依頼されて良かった仕事だった。(ボランティアだけど・・・)
依頼してきた彼が個人で写真を楽しむことを選んでしまったので、今回が最初で最後の依頼となってしまったが、垣間観ることの出来た世界を感謝している。
人差し指に全てを閉じこめる瞬間、世界は止まる。 カシャという音の刹那に、尊さを感じる。
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