HERE, NOT SOMEWHERE...Hiroyuki Morikawa

 

 

カザルスホールの響き - 2005年09月13日(火)

カザルスホールの音響は、とても素晴らしい。
作りが必要以上に豪華で、ド派手な残響の大きなホールと違い、
シンプルながらも的を得た上品な作り、あたたかな残響音。
あの程よく小規模なつくりも、ぼく好み。


上野信一さんの打楽器リサイタルでの曲で、
僕が大学でレッスンを受けている先生が、
エレクトロニクス分野(max/mspを用いたリアルタイム音響処理)を、
手がけているため、そのお手伝いとして、現場を覗かせていただきました。
場所は御茶ノ水のカザルスホール。

カザルスホールの音響が素晴らしいことは前々から聴いていたのですが、
今回のコンサートでは、生楽器に加えて、
スピーカーからのエレクトロニクスの音も全面的に扱われるため、
果たして、どのように響くのかなぁ、と思っていました。
それがそれが、本当に素晴らしく心地の良い響きなのでした。

見たこともないような様々な打楽器がステージにずらりと並び、
その両脇にスピーカー(音響処理された音が出る)が置かれているのですが、
客席から聴いていると、そのスピーカーの存在を全く忘れてしまう。
そう、スピーカーが鳴っているのではなくて、
ホール全体が鳴っているのです。
あー、なんて素晴らしい。
最上級の音響とはこういうことなんだなぁ、と。

僕の中での、良い響きの基準が大きく更新されました。
こういうものは、実際に体験してみて、初めて分かるものなのですね。


そして、こんな素敵なホールで、いつの日かギターを演奏してみたいなぁ、
なんて、夢のまた夢みたいなことを考えました。
その為には、今の何十倍、いや何百倍もギターを上手くならなくては(笑)。

夜、家に戻り、なにげなく無意識にギターを抱えていました。







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