ハラグロ日誌
書人*ちる

   

  




女将の器
2002年08月23日(金)
ちょっと離れた所に住んでいる,顔見知りのおばあちゃんと久しぶりに会った。おじいちゃんが入院していてね、でももう大丈夫!と明るく豪快に笑っていた。
結婚したばかりの頃、たまたまのら猫に構っていたら、おばあちゃんがいつもごはんをあげている猫ちゃんだった、という縁で知り合った。道で会えば、挨拶をしたり、猫の話をしたりする間柄だ。
元々、昔、船橋が宿場として栄えていた時代からの旅館の女将さんなので、本当に人情にあつい。きっぷがいい、とはまさに彼女の事だ。
困っている人や動物たちに分け隔てなく、無償で手を差し伸べてあげられる勇気のある女性。この辺に住んでいる人の事は、若い人からお年寄りまで皆把握していて、皆に親切で、絶対人の悪口や噂は口にしない。
「ホームレスの方もね、事情を聞いてみると、色んな人がいるのよー。そういう苦労してる人の身の上話とかを聞くと、放っておけなくて。」
とおっしゃっていた。何というか・・・彼女には人を安心させてくれる不思議なオーラがあって、素直に心を開いて話してしまいたくなる。
沢山の人たちを迎え、送りだして来た、女将という仕事の業なのかもしれない。いや、天性の才能かも。
こういう、オープンマインドで強くて優しいおばあちゃんに、私たちの世代の核家族人間がなれるだろうか。。。
疑心暗鬼な世の中、自分で自分を疑心暗鬼の穴に閉じ込めてしまっている事に気づいた。
世の中は、変わってしまったんだよ、というだけで片づけるには、あまりにも悲しい。









設計*しゑ(繊細恋愛詩)
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