2006年05月08日(月) |
皆さんに必ず読んでもらいたい事 |
これから書く内容は、決して私個人の正義感を振りかざして言う訳ではない事をご理解いただいた上で読んでいただきたいと思います。
長くなりますが、いつかきっと役に立つ時があるでしょう。
私は今までに何度となく事故や怪我人の対処をする場面に遭遇してきました。
そのほとんどが、たまたま通りすがりに起こった出来事です。
今夜もまた、道路で倒れている人がいたので応急処置と救急車の手配をしてきました。
医療関係者やスポーツ指導者などの立場にある人ならば【人命救助】と聞けば反射的に早急に対処できると思います。
でも、一般的に考えると【人命救助】は頭ではわかっていても、いざ遭遇するとどうしていいかわからない人のほうが大半ではないでしょうか。
私はスポーツや自然をフィールドとする遊びを通じて【怪我の応急処置】や【心肺蘇生法】の講座を受けたり、必要に応じて自主的に少しづつ学んできました。
万が一、事故現場等に遭遇した場合、具体的にどうしたらいいか私の経験からお伝えしたいと思います。
もし、道路で倒れてる人や交通事故の現場に居合わせたら、まず周りの様子を見てください。
「車が来てないか?」 「頭上から物が落ちそうな状態じゃないか?」
などです。
まず自分の安全を確認してから倒れてる人に近づいてください。
万が一、あわてて駆け寄った所に対向車線から車が来ていたら、二次被害になってしまいます。
安全を確認したら、倒れてる人の様子を見ながら肩を軽く叩き、耳元で
「だいじょうぶですか?」 「わかりますか?」
など、普通の声の大きさで声を掛けてみてください。
大声の必要はありません。
倒れてる人の場合、頭を強く打ってる可能性が高いので、大声で声をかけると刺激が大きくて逆効果のような気がします。
決して体をゆすったりせず、動かさないでくださいね。
そして、呼吸をしているか、鼻の下や口元に手をあてて息を感じて確認します。
または、胸やオナカの辺りを見て、呼吸してれば軽くでも上下に動いてるので、それも判断の助けになります。
脈拍は、素人判断しないほうがいいです。 ショック症状等でいろんな乱れがあるし、正確な脈拍はまず素人にはとれません。
本人に意識があって起き上がろうとしても
「頭を打ったようですから動かないほうがいいですよ、私が一緒にいるから安心してください」
と言ってあげて、体温が下がらないよう自分の着ている上着や服などを体に掛けてあげてください。
と同時に救急車の手配をします。
たとえば
119番にTEL
↓
「歩道で倒れている人がいるので救急車をお願いします」
↓
現場の住所を言う。 わからなければできるだけ大きなお店の看板など見える範囲の物を伝える
↓
「女性で20代くらい、自転車と一緒に転倒したようです」 (性別と大人か子供か老人かなどを伝えます) ↓
「出血はないようですが声をかけても反応しません、呼吸はしています」 (怪我の有無を伝えます。わからなければわかりませんと言えばだいじょうぶ)
↓
「私は通りすがりの者でPHSから電話しています」 (自分の氏名を伝えます)
119番でこれくらい伝えられれば充分です。
電話の向こうでいろいろ聞いてくれるので、それに答えるだけで大丈夫。
私は経験上、処置しながら同時に様子を伝える事が多いです。
この会話が約2〜3分で行われ、会話中に救急車も現場に向かってくれているので安心してください。
そして救急車のサイレンが近づいてきたら、立って両手を振って合図します。
もし立てない状況の時(人工呼吸や止血中など)は、そのままの状態で救急隊員が来るのを待ちます。
電話したあと、様態の変化があったらそれも隊員につたえてください。
「ついさっき、体がピクっと動き、声がでました」
などです。
あとは救急隊員の方にお任せします。
病院で看てもらって元気になってくれればいいですね。
さて、ほっとするのもここまでで、実はここからが一番大事な事なんです。
事故や災害現場などに遭遇した後、ほとんどの場合【PTSD】(心的外傷後ストレス障害)の症状がでます。
倒れた人の友人がそこに一緒にいた場合、その人にもでるし、助けた自分自身にもその症状はでます。
日常ではありえない恐怖や不安を感じた時や、そういった状況に遭遇した場合に顕著にでるものなので、心配しないでください。
あたりまえのことなんです、これは。
お化け屋敷や絶叫マシーンの後、しばらくヒザが震えたり、妙にお喋りになったりしませんか?
これは私の持論なのですが、「不安や恐怖」を感じると心の防御反応が現れて、気持ちのバランスを取るために神経が一生懸命元に戻そうとする反応だからヘンチクリンな動きをしたり妙なテンションになったりしちゃうのかな、と思うのです。
倒れてる人を見たり事故を見ると、まず驚くと思うのですよ。
それから一生懸命に自分なりにその人を助けようと頑張りますよね。
その時点で、日常にはない緊張やドキドキを体験しているのです。
私自身の体験では、誰かを助けた後に自分の心のバランスが崩れる時が必ずきます。
それはすぐわかる場合もあるし、一晩経ってからかもしれないし、一週間後かもしれません。
そんな時は一人でいられないのです。 なんでかわからないけど。
誰かと喋ってないと不安になる場合もあるし、軽い不眠になる場合もあります。
でもこの症状は「心のバランスをとってる作業なんだなあ」と思ってるので、なんとか自分で対処できるようになりました。
もし、あなたの友人やご家族が災難にあった場合、または恐い思いをされた時は、電話をしてあげたり、メールしてあげたり、一緒にいられるならばできるだけ一緒にいてあげてください。
そして
「あなたは一人じゃない。 私もいるからだいじょうぶよ」
などと、いつでも話を聞いてあげるよって伝えてあげてください。
人によって恐怖感や不安感はさまざまです。
事故や災害や犯罪に遭遇した場合はトーゼン恐怖感も大きいのですが、
つり橋を渡った 犬に追いかけられた 初めて手術を受けた
など、こんな事でも【PTSD】(心的外傷後ストレス障害)の症状はでるようです。
明け方に事故(?)で倒れた人に遭遇し、上記の対処をしてきた私も現在、その症状が軽くでています。
なので、こうしてPCと向き合いながら皆さんに情報を伝える事でなんとかバランスを保っているようです。
【PTSD】(心的外傷後ストレス障害)に関しては、ネットで調べたり、書籍で見てもらうともっとわかりやすいと思います。
そして、【人命救助】 【怪我の応急処置】 【心肺蘇生法】 などで検索するといろんな情報が見れます。
いつか自分が誰かを助けなければならない時がくるかもしれません。
予備知識程度でもいいので、すこしでも頭の片隅に覚えていてください。
その行動で助かる命がきっとあります。
今までに私が関わった方達が、どうか元気に回復されてますように。
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