ゲンジツカン
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浜辺。 不意に、自分の背たけよりも大きな波が、うしろに迫っているのに気づく。 逃げなきゃと思う間もなく、飲み込まれる。 しかし私は、どこかでこれが夢だと知っていて、あまり不安はない。 水の中で、体がぐるぐる回る。 ついに息ができなくなる。不思議と苦しくはない。 このまま死ぬのだろうかと思う。 流れの先に、何本かの木が見える。 ぶつかる・・・!
意識が朦朧としている。 誰かが、私の体をベッドにうつ伏せに横たえる。 暗い部屋だ。 母がいる。 母は、私の後頭部にぱっくりと開いた、横一線の大きな穴から、私の脳を取り出すと、少し出血しているところを消毒綿でふき取り、また元に戻す。 それから母は、左端から、その大きな穴を糸で縫って閉じていくのだ。 気づくと、私も自分のお腹のあたりを糸で縫っている。 そこにも大きな穴が開いているようだが、よく分からない。 手があまり動かないのもあって、私の縫い跡はとてもきたない。 母はさすがに上手だ。 しかし、穴を半分くらい閉じたところで、母はその手を止めてしまう。 穴の半分から、私の脳が覗いている。 私はうろたえる。 母は病院へ行けと言う。 送っていって欲しいと頼むが、聞き入れてもらえない。 そこで私は起き上がり、母の近くへ行こうとするが、体のあちこちがぶるぶると震え、うまく体を動かすことができない。 よたよたと近づく。 その姿を見せることで、母に病院へ連れてってもらおうとするが、彼女は全く動じない。 このままでは、本当に死んでしまう。 このままでは、本当に死んでしまう。
不思議な夢だった。
ミル
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