ゲンジツカン
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2002年05月21日(火)

浜辺。
不意に、自分の背たけよりも大きな波が、うしろに迫っているのに気づく。
逃げなきゃと思う間もなく、飲み込まれる。
しかし私は、どこかでこれが夢だと知っていて、あまり不安はない。
水の中で、体がぐるぐる回る。
ついに息ができなくなる。不思議と苦しくはない。
このまま死ぬのだろうかと思う。
流れの先に、何本かの木が見える。
ぶつかる・・・!

意識が朦朧としている。
誰かが、私の体をベッドにうつ伏せに横たえる。
暗い部屋だ。
母がいる。
母は、私の後頭部にぱっくりと開いた、横一線の大きな穴から、私の脳を取り出すと、少し出血しているところを消毒綿でふき取り、また元に戻す。
それから母は、左端から、その大きな穴を糸で縫って閉じていくのだ。
気づくと、私も自分のお腹のあたりを糸で縫っている。
そこにも大きな穴が開いているようだが、よく分からない。
手があまり動かないのもあって、私の縫い跡はとてもきたない。
母はさすがに上手だ。
しかし、穴を半分くらい閉じたところで、母はその手を止めてしまう。
穴の半分から、私の脳が覗いている。
私はうろたえる。
母は病院へ行けと言う。
送っていって欲しいと頼むが、聞き入れてもらえない。
そこで私は起き上がり、母の近くへ行こうとするが、体のあちこちがぶるぶると震え、うまく体を動かすことができない。
よたよたと近づく。
その姿を見せることで、母に病院へ連れてってもらおうとするが、彼女は全く動じない。
このままでは、本当に死んでしまう。
このままでは、本当に死んでしまう。


不思議な夢だった。


ミル