FILL-MIND [フィルマインド]心情記 

   
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2002年10月19日(土)  ■古傷■


 そんなに大袈裟に酷いことをしてきたわけでもなく、目立って故意的に傷つけたわけでもないと自分を慰めてきた。その時、真剣に考えた結果、そう選ばざるを得ない道を正直に進んできたはずだった。

 それでも、間違いなく私の言動で、苦しめたり悲しませたりしてきた過去は存在している。胸は締め付けられる。救われない落ち込みに陥ってしまった。

 もうずっと遠い昔の出来事で、もう既に私のパーツから抜け落ちてしまった人のことだ。私ではない誰かと幸せを紡むいでほしいと願って別れた人。あまり幸せの方向に向いていない近況を聞かされて、私は困惑な感覚に溺れそうになる。もう、私には何をしてあげる力もない。ただ幸せを祈ることしかできない。

 別離は過ぎ去った古傷にも、時に容赦ない仕打ちを心に突き刺していく。世の中の人たちは、こんな恋の残骸にどうやって折り合いをつけているのだろうか。

 愛しあえた時を、やるせない苦さに埋めてしまわないように、人はいつも幸せでなければならないのだと思った。常に、今よりも明るい未来を見つめていなければならない。後悔に押しつぶされ、現在も未来も見失わないように、貧弱な過去を振払っていかなければならない。

 誰も、不幸であってはならないと祈り深く胸に刻んだ。なす術のない今を、私たちはそれでも生きていなければならないのだから。幸せと幸せに折り重なる日がいつかきっと、訪れていてほしい。




 
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