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 2002年08月16日(金)    faraway  

夜の街を歩く
今日も あと2時間で終わる
迷うくせに 知らない道を選ぶ
迷うくせに また

鋭利な切り口の 上弦の月
思わず足が止まった
大きくて 落ち着いた色合い
いつもの 白光りする 細く頼りない月とは 違う
キミは いろんな顔を見せるね
燦燦と輝く 太陽よりも
私はやっぱり キミの方が好きだ

車の音に 足音は消えて
自分が 夜に溶け込んでいくのが わかった
輝くネオンも 今日は独り占め
あの場所は また違う顔になっていた
いつからだろう 何度目だろう
意地悪な信号も 夜の私には 何故か優しい

空に星はなく

レストランの誘惑の香りが私を捕まえる
淡い束縛 やがて消える

吸い込まれそうな闇を見た
足元から伸びる 自分の影が
そこへ取り込まれていた

家までもう少し

星が、見えた。






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