日記雑記
ソンナモノハ妄想ダ 表紙|以前|以後
|読書メーター
| 2006年06月21日(水) |
「百�寮萓検〃遒鯑Г�」 |
「百�寮萓検〃遒鯑Г�」久世光彦(てるひこ) アマゾンだと漢字が出てない(泣)
何せ内田百�両�説です。まず有り得ないですよ。 還暦間近の百�寮萓犬�、何故か小田原で暮らしているのです。
「好きだ惚れたという話が出てこないのもいい」と果林が言っているように、色恋沙汰の話は百�寮萓犬両�説や随筆文章では生々しく扱ってはいなかったような気がします(例外はありますけど)。それで女を買いにいく話等々、最初はやや違和感がありましたが、全体の雰囲気がぴったりなのですぐに慣れました。 死ぬことと老いることが大きく取り上げられている気がしました。 本家の死に対してのスタンスはぼんやりした不安(違)とか、そうでなければ笑い話に紛らしてしまうとか、いずれにしてもこんなに陰鬱ではなかったよね、と思いました。ただ、私は未読なのですが「百�瞭�記帖」は打って変わって暗いという噂を聞いているし、陽気なだけじゃないんだということは想像つきます。微妙な新しさがまたいいです。(今の読者に届いてない、っていうのは多分こういうことだったのでしょう。)
百�寮萓犬両�説の文章のパロディというかカバー?が大変素敵です。文体も真似ていますし、あ、この文章読んだことある、という部分がほうぼうに。 私の一押しは<仏法僧>(B)です。「件」も変身(変態?)と死について扱っているけど落ちはとてもさっぱりしてますよね。他の作中作も本家の色々なモチーフを扱っていますが、<仏法僧>は裏「件」です。 あと、思考がこれでもかとばかりにぐちゃぐちゃになるという点では<大尉の娘>が面白かったです。いや、困った状況なのですが、あまりにぐちゃぐちゃで笑いました。
久世さんは百�里両�説の中で「黄色」と「土手」が印象に残っていたみたいで、キーワードみたいに繰り返されます。 特に黄色。表紙の黄色が素朴で掴み所なくぼわーっとしていてぴったりだと思います。皆、顔をあちこち傾けて表紙の字を読むといい(笑)。これだけシンプルなのは、作者追悼の意味もあるのかも知れません。とにかく、ごてごてしてるよりずっといいと思います。 本当に百�里�黄色が好きだったか私は知りませんが、本当によく出てきますよね。
自分の知識が足りなくて、竹さんとか抹香町とか或いは本家「大尉の娘」とかのことをよくわからないままで読んでしまったのは少し残念でした。色々なものを取り入れながらアレンジしていく作家だったのではないかと。 でも、差し当たりは知らなくても本当に面白く読めました。
作家が未完のままで亡くなってしまったことこそ、本当に残念ですね。 ぷつんと切れて終わるにしても、きっと解決があった筈です。
|