先日、念力をかけて止まっていた時計を直した。 あははは、本当の話。
結婚何年目かの誕生日だか、クリスマスだか忘れちゃったけど、(4月と12月だから随分季節が違うんだけどね)パパがTissoの金ベルトの時計をプレゼントしてくれた。秒針が20秒に一回しか動かないタイプのもので、とても気に入った。以来愛用の時計として、ずっと肌身離さずつけていた。
それが、年が明けてから全く動かなくなった。何度修理に持っていっても、受け取ったその日に止まってしまう。
昔、大学の仲間に結婚祝にもらった電池が切れたままのPerson'sの時計(うわ〜、懐かしいブランド名)も、時計屋さんにいったついでにバッテリー交換してもらったのに、それもしばらくして動かなくなった。どうしちゃったんだい、我が家の時計たちよ。 まさか、ポーランドの時計のバッテリーの質が悪いというわけではあるまい。
数ヶ月前に買った、カルバンクラインの革ベルトの時計は、数ヶ月で紛失しちゃたし。もう、ヤンなっちゃう・・・といいながらもしばらく腕時計無しの生活を送っていた。
ある日、ほったらかしになっていたTissoの時計を取り出し、手のひらにそっと載せてしばし眺めてみた。 「何度も修理しているのに、なんで動かないんだろう・・・」 などとぼんやり考えた。
両手でそっと包み込んで、「動け〜、冗談でもいいから・・・」と念力をかけてみた。本当に冗談のつもりだったのだけれども、秒針をそのままじっと見ていると、約20秒後に突然ポッと動いたのだ。まじに。何の前触れもなしに。 うっは〜、びっくりしたー。興奮でぎゃーっと頭に血がのぼった。
そのときは、しばらくしてすぐに動かなくなったけど、何日もかけて同じことを何回も繰り返すうちに、動いている時間が長くなった。 そして、今では普通どおりに動いている。
もう一つの、Person's時計も、なかなか動いてくれなかったけど、ひょうずを一度触ったら、そのまま何事もなかったように時を刻み始めた。
わはははー、私は時計の修理屋さんだ。などと単純に喜んでいる場合じゃないんだけど。 ぐー、時計店での修理代、すっごく高かったのに。自分で直せるとわかってたら、無駄なお金払うことなかったのに・・・。 ねぇ、これって、本当に念力だと思う? スプーン曲げなんて私、できないけど。
ね、あなたの時計も直してあげよっか? 今度家まで持っておいでよ。
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