窓のそと(Diary by 久野那美)
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黙るというのは、言葉だ。 最上級の言葉だ。
役者が、言葉を使って空気を制御してるかのように思える芝居がある。 そういうのを見ると、ぞくぞくする。 お芝居の醍醐味と思う。
彼らはいったい何をしてるんだ?とずっと不思議に思っていたけど、 今日、ふと気付いた。
台詞と台詞の間に「黙ってる」のだ。
問題なのは、台詞を話す時間じゃなくて、台詞を話さない時間だ。
言葉と言葉の間の時間。 言葉の途切れた瞬間。 たとえ一瞬でも、沈黙している時間は「何も言わない」時間じゃなくて、「黙ってる」時間だ。なにを黙ってるのか。なぜ黙ってるのか。いつまで黙ってるのか。どんな風に黙ってるのか。
黙ってる時間にどれだけのことをできるか、が勝敗を分けるのだと思う。
思うに至った理由がある。
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