きみはボクらの宝物
小悪魔研究所



 優しい人が好き

 「てんちょ〜」がやって来た。
 いや、他にも友人は遊びに来ていたのだが、色々と訳があってSizが実際に顔を合わせたのは「てんちょ〜」だけだった。
 「てんちょ〜」は銀座だったり浜松町だったり成城だったりで、喫茶店の店長をしている。
 いや...していた。
 この春に会社を辞めたので、今はただのフリーターだ。



 Sizは「てんちょ〜」が大好き。
 彼は男の人の中では彼女のことをとても丁寧に扱ってくれる部類に入る。
 彼のお店まで行くと、美味しいケーキが食べられる。
 彼とデートに出掛けると、知らないところへ連れて行ってくれる。
 色々な理由があるのだろう。

 この日は私とkinaと彼でSizのことを幼稚園まで迎えに行った。
 いつもはkinaだけしか来ないのに、この日は3人も来ていてSizは照れくさいやら嬉しいやら。
 もうそのハイテンションぶりは見事だった。
 午後のお茶の時間に世話を焼き...。
 食事に行っても世話を焼き...。
 私と彼に手をつないでもらって表を歩き...。



 駅の改札まで、いつものように見送りに行った。
 「てんちょ〜、ばいばい」
 Sizは私に抱き上げられて手を振り、彼の頬にキスをした。
 「おう、またね」

↑投票ボタンです

 直接対決の日は来るか。

2004年05月28日(金)
初日 最新 目次


My追加