きみはボクらの宝物
小悪魔研究所



 寒い日には美味しいよね

本日の担当:SHY

 先週の土曜日は生活発表会で参観日。
 これまでに描いた絵や、みんなで作ったものが展示されていて、さながら幼稚園は美術館状態だった。
 そして、作者自らがガイドを務め、それぞれの作品を説明してくれるのだから言うことはない。
 私は絵を描くのも、工作をするのもあまり好きな子供ではなかったので、無邪気にそれらを楽しんでいるSizを見ると本当に幸せな気持ちになる。
 人間、楽しみは多い方がいい。



 夕食の買い物に出掛けたときのこと。
 Sizが突然足を止めて言った。
 「マシュマロ、たべたいの」
 何故急にマシュマロなのかわからずに、私は近くの店をあれこれ考えた。
 4ブロックぐらい先のコンビニに行けばあるかもしれないが、わざわざそこまでする必要はあるまい。
 「近くで売ってないから我慢して」
 Sizは悲しそうに首を振った。
 「マシュマロ、たーべーたーいーのぉ」
 この寒空とマシュマロがどうしてそんなに強固に結びつくのだろうか。日没の時間はとっくに過ぎている。

 「ね? そんなこと言っても近くにないから」
 「ある」
 「え?」
 「あるのっ」
 「どこに?」
 「そこ」


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 kinaと私は大笑いしながら財布をとりだした。
 帰り道のSizがご機嫌だったのは言うまでもない。

2004年12月02日(木)
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