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■ 最近の一人前風味
本日の担当:SHY
最近Sizはまた階段を登りつつあって、気がつくと新しい段に足をかけている。
「パパが死んじゃったとき、お棺の中になに入れてほしい?」 ずいぶんな質問だなと思いながら、私は大切なものの中からいくつか彼女に提示して見せた。 だが、それだけでは不満だった様子。 「ケータイもいるよね?」 ...いや、持って行っても使えないんだな、それは。 丁重に断るとSizは嬉しそうに笑った。 「じゃあ、私がもらうからね」
ツール・ド・フランスが始まっている。 自転車好きの我が家にとって、7月はそれを中心に回るといっても過言ではない。 レースの駆け引きやルールについてはわからなくても、大変な局面や勝ち負けについてはSizは十分理解している。 「転んで痛そうだねー」 「あのチームの服、パパも持ってるねー」 いつの日かアタックのタイミングや、集団内の秩序について語り合う日が来るのだろうか。 表彰式のシーンを見ていたSizが不意に言った。 「あ、ライオンさんだ」 ツール・ド・フランスのステージ優勝者には、メインスポンサーのクレディ・リヨネからライオンのぬいぐるみが贈られる。その色はマイヨ・ジョーヌのそれだ。 「あのライオンさん、欲しいんだけど?」 いや、そのためにはツール・ド・フランスに出て、しかもステージ優勝しなくちゃいけないからねぇ、と私は笑いながらSizの顔を見た。 ↑投票ボタンです
銀吟とてんちょ〜と私の3人は、7/9のご来光を富士山頂で拝む予定だ。 事前の準備を傍で見ていたせいもあって、Sizもだいたいの事情は理解している。 「パパ、富士山がんばってね」 励ましの言葉はとてもありがたい。 だが、そのあとに続くのが「落ちたら死んじゃう」とか「迷ったら私が案内してあげる」とか不吉なことばかりなのはどうしてだろう。 そして最後の言葉。 「ちゃんと登ったら、電話してよね」 例によって母親か妻のような言い草。 だが、私はあえて反論したい。 7:30にならないと絶対に起きないくせに、と。 ちなみに7/9の日の出時刻は4:37。 標高が高い分、さらに早い。 Sizは縦横無尽に布団の上を転げ回っている頃だろう。
2005年07月08日(金)
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