浪奴社員の呟く
DiaryINDEX|past|will
締まりの悪い大口を空けて待っていただけでもないのに、結局懸案の2つのどちらもが、そうなってしまうのなら、望まなければ叶うとでも教えているつもりか?人の向き不向きなら、既に承知してはいるものの、其故に敢えて望みを抱くも、過ちか?幾度と無く使い古された言葉の、又してもの感は窮まらない。
流れを読みながら過ぎていくことなどが、寧ろ得手だったと思っている。だから、今でもよく見える。見えている、この先の続く『果て』に存るものの、明瞭な輪郭さえも。それは、矢張想いを映し出す陰影ではなく、何処からともなく敷き詰められた半直線上に乗り出し乍ら、魅惑の微塵も感じられぬ虚飾の彫董と呼ぶに相応しい。
有名私立から一流大学を経て、医者なと弁護士なと官僚なと銀行員なと学者なと、ナリタイモノになれるのが、当たり前か。行くべき場所でもなければ活きたい場所でもなく、この先の見え隠れるに苛立ちを覚えたのは、当たり前か?それらを放棄することで獲した『自由』は幻物か?ならば積み上げてみせた全ては、今までのことは何なんだ?
諦めだとか、楽観だとか、想定などとは、全く違うものが見せてくるのは、持ちえた理性などから遠く憚られ、己の力の余程及ばぬ所業に違いない、と決め付けてしまいたい。思えばあの頃からそうだった。
「オマエに仕える心算は毛頭無いから、利用している賢い奴らと同じにするな!」
|