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2006年02月10日(金)

豆たろう

風邪が、今度はお腹にきた模様。
この調子で流行風邪を全て網羅してやろうかと。ちょいヤケ気味。

先々週、祖母の葬儀から帰宅すると留守電が入っていて。
不動産屋から更新しにきてねっていう催促だった。
しかし、それから1週間寝込んだので連絡もせずにいたら。
月曜日に勧告状みたいなものが届き。
10日までに更新しないと解約になるぞっていう脅し。

まぁ、その手紙が我が家に届く3時間前に不動産屋には電話してたんだけど。
っていうか、更新が実は昨年の8月で。
そのお知らせハガキが届いたのが確か11月辺り。
普通、更新の前に連絡来るもんじゃないのかねぇ。
前回なんぞ、私の方から「更新じゃありません?」と尋ねて行った記憶。
ちょいと変な不動産屋だ。

ということで、先ほど不動産屋に行って参った。
もろ駅前ということで、商店街の外れの100パーに車を止めた。
用事が終って駐車場の側のコンビにでマンガとコーヒーを買って出てきたところで、二人組のオバちゃんに掴まった。

「○○っていうのは、どこですかねぇ?」
「○○ですか?歩いて行かれるんですか?」
「ええ。遠いですか?」
「ちょっと・・・歩くと15分はかかるんじゃないかと。」

駅からならば教え易い物の、その場所からは口頭では説明しにくく。
「駅前からバスが出てますよ。」と言ったものの、「ここまで10分歩いたから」(私の足なら5分以内なんだけど)と歩く決意をしているオバちゃん達。
うーん・・・

ということで、「私、今から帰るところなので送って行きますよ」とオバちゃん達を乗せて行くことにした。
後ろに人など乗らない私の車は、確かに綺麗なのかもしれないけど。
「こんな綺麗な車に・・・本当にごめんなさいね」と恐縮しまくられて逆に困り果てる私。
「見ず知らずの私たちに・・・本当にありがとうございます」と言われて、考えて見りゃそうだなぁと。
なんで知らない人を車で送る気になったのやら。
自分の事ながら不思議なのだけど。

時々、店からの帰りにバスを待ってる人を見かけると、「乗っていきますか?」と言いたくなるのは事実。
だって、寒い寒い真っ暗な屋根も無いバス停で何時くるか分からないバス待ってる姿は不憫なんだもの。
でも、実際にそんな声を掛けたら逆に不審がられるんだろうなぁ・・と思いつつ通過する日々。

まぁ、ともかくオバちゃん達を乗せて走った訳だ。
あまりにも素朴なオバちゃん達なので、田舎からでも出てきたのかと思って
「遠くからいらしたんですか?」と尋ねたところ。
「戸塚です」とのこと。
あらま。お隣の駅じゃないの。田舎者扱いしてごめんよ状態。
言われたバス停まで、まだまだなのに途中で「ここでいいです」と2回ぐらい言われたり。
非常に遠慮深いオバちゃん二人組み。
あまりにも恐縮するもんだから「あの信号曲がって家に帰るので大丈夫ですよ」「私、暇なんです」等々と色んな事を言って宥めるようにして目的地まで送った。
本当は家とは正反対だし。その信号まで行くと遠回りだし。っていう場所なんだけど。実際走ってみると、やっぱり歩かせるには遠すぎる場所だったなと。

そして、車を降りる時にも「綺麗な車に乗せていただいて」等々と沢山のお礼の言葉をいただき。
「これ、自然食品で悪い物が入ってないから」と、スーパーの袋を渡された。
当然、いいです。そんな事してもらっても困ります。等々と遠慮したけれど、オバちゃんはポトンと袋を置いて行ってしまった。

家の駐車場に着いて、いただいた物は何ぞや?と見てみると。
「豆たろう」という名の黒豆だった。
黒豆は御節の中で唯一私が食べる物だ。大好物だ。
何故に黒豆を持っていたのか不思議ではある。
駅前の商店街で買ったのかな?本当はお土産だったのかな?
そういえば、車の後ろの座席で二人して「自然食品だから」だの「袋ない?」だのの会話が聞こえていたけれど、あれは私にくれるお礼を相談してくれてたのか。
なんか、すごく素朴な良いオバちゃん達だ。
その少し前に会った不動産屋のオバちゃん二人が、ちょいと強烈なキャラ(場末の飲み屋のママ風)だっただけに、余計に何やら感動。
有り難くいただきます。


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