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ステージに立つ難しさをあらためて感じた日だった。

LIVEの不思議の一つに自分が「今日は良くなかった。」と思っても
見に来ているお客さんは「良い」と感じる時もあれば、
その逆の時もあるし。

最近はどんなLIVEになっても、
「それが今日のステージ」と受け止めることが出来るようになった。

どんな最高のliveをやっても、それは満足と呼べるものじゃなくて、
もっともっと進む為の通過点に過ぎない。

だから逆に、LIVE終わった後の酒のうまさが解るようになってきたのかもしれん。

「この時間だけは、飲ましてくれ」ってなる。
普段ももちろん飲むけど、なんつ〜か
「心にひたさせてくれ」って気持ちで飲んでいる気がする。

LIVEのステージというのは、曲を披露するだけの場所ではないと感じはじめた。

在り方、居方、全部含めてどこまで表現出来るか?を最近考える。

もっともっと、自分の曲を理解して表現する必要がある。
すーっと曲の中に入って行けるように。
「良い曲出来た。やったぜ!」で終わらない。そこから始まる。

見に来てくれたお客さんへの最高のサービスって、
良い曲、かっこいい曲を披露して感動させてあげる事でも、
もちろん同じ気持ちを共有する事でも何かを伝えるでも、なくて

直感的刺激を与えてあげる事だと思う。

その刺激で心を解放させてあげる事。だと思う。
大好きな画家の絵を目の当たりにした時のように。
個として成り立たないと始まらない。

もっともっと、自分の曲を理解して噛み砕いて表現する。
突き抜ける。溶けて行く。

僕に出来る事、ただそれだけを。
単純に単純に深く深く、ただそれだけを。

それだけを。




2002年10月15日(火)

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