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須賀しのぶ


ベルリンの壁が崩壊する頃の
東ドイツの激動の時代。
クラシックピアノを極めたいと
本場東ドイツに留学に行った青年の話。

須賀しのぶ
「革命前夜」
すごく面白かった。



留学先で出会う友達、仲間
そこで感じる音楽的な成長、葛藤
東ドイツ、西ドイツの歴史的背景からくる
日本では信じられないような人間関係
スパイ行為、裏切り、真の信頼関係から生まれる驚き。
ドイツ統一間近の血相、熱気。
青春物語的な淡い恋(その女の子がとても素敵な子)
音楽にストイックな音楽仲間との競い合い
それぞれの生活で起きる事件
全てが絶妙なバランスで繰り広げられ
読んでてほっこりしたり、ハラハラドキドキしたり
面白くないわけがなかった。

当時の時代背景、東ドイツの人達の生活を
実にうまく、ふさわしい表現で終わるオチも
たまらなく良かった。

たまたま、本屋で買った本で
須賀しのぶ
と言う作家さんは知らなかったが
素敵な文章を書かれる方で他の本も
読んでみたい。


2020年05月02日(土)

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