ヒビノコト
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東京国立近代美術館で開催されている牛腸茂雄展を観に行く。 21日まで、ギリギリセーフ。。
写真好きな友人を誘ったら、「怖いので、行かない」と断られる。
展覧会や個展など、一人で行くのが好きな私。
でも珍しく一人で行くのが怖かったので、誘ってみたけど。。
やっぱり、怖いか。。
牛腸茂雄を初めて知ったのは、 「SELF(自己)AND OTHERS(他者)」 http://www.cine.co.jp/works1/selfandothers/index.html という牛腸の写真やその人となりを描いた映画を観て。
彼は3歳の時に胸椎カリエスを患い、
終生肉体的ハンデを背負いながら写真を撮り続けた人。
日常生活における自己と他者の存在を見つめ続け、
精神世界の深みへと関心を広げつつ、
着実に仕事を展開されていったそうです。
しかし1983年体調を悪化させ36歳の若さで
世を去りました。
友人の怖いと思う真意は計りかねるけど、
私は、人間という存在の光りの部分だけでなく、
闇の部分を見つめる牛腸の眼差しが怖い。
。。きっと、たぶん。。あまりよくわからないのだけど。
写真もほんとうのところ、私はまだよくわからない。
ただ、牛腸さんの写真を観ると、ずっしりと重く、
私という弱い存在に対して何か
問いかけられているような気持になる。
やはりそのまなざしが怖いのだ。
----「日常という海原に溺死しそうなくらい身も心もどっぷりと
浸かりながら生きている、自分もふくめた大人たちの弛緩した意識
を揺るがすような一瞥の力が表されているように思えるのだ」---
(牛腸茂雄展、カタログより)
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