ヒビノコト
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2003年07月21日(月) 午腸茂雄

東京国立近代美術館で開催されている牛腸茂雄展を観に行く。
21日まで、ギリギリセーフ。。

写真好きな友人を誘ったら、「怖いので、行かない」と断られる。

展覧会や個展など、一人で行くのが好きな私。

でも珍しく一人で行くのが怖かったので、誘ってみたけど。。

やっぱり、怖いか。。


牛腸茂雄を初めて知ったのは、
「SELF(自己)AND OTHERS(他者)」
http://www.cine.co.jp/works1/selfandothers/index.html
という牛腸の写真やその人となりを描いた映画を観て。

彼は3歳の時に胸椎カリエスを患い、

終生肉体的ハンデを背負いながら写真を撮り続けた人。

日常生活における自己と他者の存在を見つめ続け、

精神世界の深みへと関心を広げつつ、

着実に仕事を展開されていったそうです。

しかし1983年体調を悪化させ36歳の若さで

世を去りました。


友人の怖いと思う真意は計りかねるけど、

私は、人間という存在の光りの部分だけでなく、

闇の部分を見つめる牛腸の眼差しが怖い。

。。きっと、たぶん。。あまりよくわからないのだけど。

写真もほんとうのところ、私はまだよくわからない。

ただ、牛腸さんの写真を観ると、ずっしりと重く、

私という弱い存在に対して何か

問いかけられているような気持になる。

やはりそのまなざしが怖いのだ。




----「日常という海原に溺死しそうなくらい身も心もどっぷりと

浸かりながら生きている、自分もふくめた大人たちの弛緩した意識

を揺るがすような一瞥の力が表されているように思えるのだ」---

(牛腸茂雄展、カタログより)









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