ヒビノコト
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2003年11月03日(月) おばぁちゃんとギタ−3。

エリザベス・コットン(通称リ−バだそうです)。

CDの解説を読むと、この人はただギタ−を弾く事が、
ただそれだけが、本当に好きな人。
1895年にアメリカで生まれ、
裕福とは程遠い生活を余儀なくされたリ−バ。
有色人種、つまり黒人ということで、彼女が暮らす時代
は、たぶん、想像以上に厳しい生活だったんだろうなぁ。
過酷な労働。
幼い頃から働く事を余儀なくされた。ギタ−を弾く事さえ忘れてたほど。

そんな生活は、日本で、のほほんと生まれ育った私には、
とても想像出来ない。

ある日、リーバはひょんな巡り合わせで音楽家のチャ−ルス・シ−ガ-
一家に家政婦として働きだしました。
シ−ガ−家は音楽にあふれており
毎週土曜日には家族全員が集まって
皆が演奏するパ−ティ−が繰り返しもたれ、
リ−バはそのころやっと
自分が大切にしていた音楽を思い起こしたそう。
幼い頃、兄のギタ−をちよこっと盗んではギタ−をつま弾いていた彼女。
幸運にもギタ−を独習しはじめた。
すっかり忘れてた演奏技術を思い起こし、音楽を取り戻した彼女。
後にシ−ガ−一家によって彼女の音楽は世界に届けられた。
こうしてここ日本にも。

ラジオを聴いてただ惹かれただけの音楽でありましたし、
彼女にたいしても全くの無知でありましたが、
あ〜やっぱり無欲な表現ほど強いものはないなぁ-
だから、私もすぐさまエリザベス・コットンについて調べて
CDを購入してしまったんだぁ-と解説を読んで納得。

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彼女は自分の演奏を誰かに聴かせるために覚え、
それをお金に換えるために練習してきたわけではない。
彼女自身のために、そして家族と楽しむために音楽を身につけた。
すなわち彼女の音楽には、まったくといっていいほど
、他人に音楽をひけらかす様がない。
いまわしい自意識が皆無である。

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ジョアン・ジルベルトといい、リ−バといい、最近は老人の域に達した人
の純粋で無垢な表現に惹かれ、憧れます。




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