2011年05月29日(日)  夜勤前、奥多摩で。
 
夜勤前にリポビタンDを飲用し、自己暗示に近い精神的な肉体疲労時の栄養補給をするのだが、リポビタンDにはラベルのシールとは別に、「ファイトイッパーツ!」と書かれた下に03-5148-8610と電話番号が書いてある小さなシールが貼ってあり、この電話番号の説明がどこにも書かれていないため不気味なことこの上ない。
 
電話をしたら高テンションの男が「奥多摩の吊り橋で待っている」などと言われ、JR中央線で立川まで行き、青梅線で終点青梅まで。青梅で更に奥多摩行きに乗り換え、終点奥多摩へ行き、奥多摩湖行きのバスに乗って吊り橋が見える停留所で降りて警戒しながら吊り橋を渡っていたら突然吊り橋の紐が千切れて落下しようとした刹那、私の腕を掴む筋肉隆々の男が。電話に出た謎の男である。
 
彼は私の腕を引っ張りながら「ファイトーッ!」と甲高く叫ぶため興醒めしてしまう。私のファイトのつけ方は、どちらかというとリポビタンファイン寄りの軽いノリなのだが、ここで腕を離されたら多摩川に落ちてしまうので不承不承「イッパーツ!」と叫びながら、禁煙してそろそろ2ヶ月経つにも関わらず、大きな声を出すとやっぱり痰が絡むなァと悠長なことを考えながら救出してもらい、ちょっとした高台で二人同時にリポビタンDをかざすというイベントが発生するのかと思ったらただのキャンペーン紹介ダイヤルだった。しかもそのキャンペーンは2月をもって終了していた。あのシンプルなデザインの小さなシールには、そんな発想をかきたてるほどの不気味なメッセージ性を持っている。
 

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