(SleepWalking)



はと
 
喉を唸らせている大きな鳥の
羽の下には小さな虫がごっそりと
つやつやした海の
底にはフナムシがぎっしりと
気味の悪い骸骨の上には
腐った肉がどっさりと
蠢いては生きている
それが人間なのだと
幸せはどこからくるのか
一体何から与えられるのか
青い鳥でも
四葉のクローバーでも
左手のピンキーリングでもなく
ただ象徴しているはと
掌に載せて八つ裂きにして
炒めて食べてしまおうか
そうしたら
幸せで腹がいっぱいだ
いっぱいだ

2004年12月16日(木)


にほんブログ村 散文詩

 
 
 
 

back  next  chronological  latest  index

芳   Mail  My Favoite