にっき日和
おしながき|前よむ|次よむ
何年ぶりかで、手塚治虫氏の作品を借りて読む機会がありました。
ふとしたきっかけで、職場で机を隣にしている男の子が、
手塚ファンだということを知ったのです。
彼が手塚作品を知ったのは、
氏が亡くなって随分と経ってからだそうですが、
ああ、こんな若い子も読んでいるのねと、
ちょっとうれしくなってしまいました。
何を隠そう・・・・
実はわたし、中学生の頃からの手塚ファンなのです。
今ではすっかり漫画とは縁のない生活を送っていますが、
手塚氏は、私の中で今も偉大な人であり続けているのです。( ̄ω ̄)ゞ
彼に国民栄誉賞を贈らないのは、
ぜったいぜ〜〜〜〜ったい!!おかしい!
(↑ そこんとこ、わたしは強く主張したい)
ところで・・・・
今年2003年4月7日は、
鉄腕アトムが生まれた日(生まれる?)なのだそう。
某老舗デパート、大手スーパーなどでは、
商魂たくましく、アトム誕生日にちなんだイベントを予定しているそうです。
もっと遠い未来を舞台にしたお話のような気がしていたので、
なんだか意外でした。
子供の頃に空想していた未来図とは、
だいぶ異なっている気がしています。
未来の世界って、ひたすら明るくて楽しくて、
希望に輝いた世界だと信じて疑わなかったものですから。
けれど・・・・
現実は必ずしも明るい未来だとは言えないようです。
戦争や飢餓は、常に世界のどこかで存在しています。
陰鬱な話題ばかりが氾濫する昨今、
わたしたちは、どこでどう間違えてしまったのでしょう。
科学の進歩と人間の幸せは、
必ずしも比例するわけではないということでしょうか。
アトムは51年前に発表された作品になります。
作品に登場するテレビ電話、携帯電話、電気自動車など、
当時は夢の産物でしかなかった品々が、
現在では普通に使われています。
そう、50年前の人たちから見れば、
ここは紛れもなく、”未来の国”なんです。
もしも手塚氏が今、半世紀後の日本を予言したならば、
どんな世界を語るのでしょうか?
果たして明るい未来を描くのでしょうか。
見る価値もないような、そんな未来であって欲しくないです。
50年って歳月は、
長いのでしょうか、短いのでしょうか。
世の中がどう激変しようと、人の命って所詮儚いものだと思います。
かくいうわたし自身が、
50年後の世界に存在しているかどうか、わからないのですから。
きのうの連続は、”今日”につながり、
今日の連続が”未来”につながる・・・・
未来を垣間見ることも、過去に生きることも、
今のわたしたちにはできないけれど。
せめて、二度と取り戻せないこの一瞬を、
慈しんで過ごしたいと思うのです。
ぴょん
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