にっき日和
おしながき前よむ次よむ


2003年01月02日(木) ここは未来の国

何年ぶりかで、手塚治虫氏の作品を借りて読む機会がありました。

ふとしたきっかけで、職場で机を隣にしている男の子が、

手塚ファンだということを知ったのです。

彼が手塚作品を知ったのは、

氏が亡くなって随分と経ってからだそうですが、

ああ、こんな若い子も読んでいるのねと、

ちょっとうれしくなってしまいました。



何を隠そう・・・・

実はわたし、中学生の頃からの手塚ファンなのです。

今ではすっかり漫画とは縁のない生活を送っていますが、

手塚氏は、私の中で今も偉大な人であり続けているのです。( ̄ω ̄)ゞ

彼に国民栄誉賞を贈らないのは、

ぜったいぜ〜〜〜〜ったい!!おかしい!

(↑ そこんとこ、わたしは強く主張したい)



ところで・・・・

今年2003年4月7日は、

鉄腕アトムが生まれた日(生まれる?)なのだそう。

某老舗デパート、大手スーパーなどでは、

商魂たくましく、アトム誕生日にちなんだイベントを予定しているそうです。

もっと遠い未来を舞台にしたお話のような気がしていたので、

なんだか意外でした。

子供の頃に空想していた未来図とは、

だいぶ異なっている気がしています。

未来の世界って、ひたすら明るくて楽しくて、

希望に輝いた世界だと信じて疑わなかったものですから。


けれど・・・・

現実は必ずしも明るい未来だとは言えないようです。

戦争や飢餓は、常に世界のどこかで存在しています。

陰鬱な話題ばかりが氾濫する昨今、

わたしたちは、どこでどう間違えてしまったのでしょう。

科学の進歩と人間の幸せは、

必ずしも比例するわけではないということでしょうか。



アトムは51年前に発表された作品になります。

作品に登場するテレビ電話、携帯電話、電気自動車など、

当時は夢の産物でしかなかった品々が、

現在では普通に使われています。

そう、50年前の人たちから見れば、

ここは紛れもなく、”未来の国”なんです。



もしも手塚氏が今、半世紀後の日本を予言したならば、

どんな世界を語るのでしょうか?

果たして明るい未来を描くのでしょうか。

見る価値もないような、そんな未来であって欲しくないです。

50年って歳月は、

長いのでしょうか、短いのでしょうか。

世の中がどう激変しようと、人の命って所詮儚いものだと思います。

かくいうわたし自身が、

50年後の世界に存在しているかどうか、わからないのですから。



きのうの連続は、”今日”につながり、

今日の連続が”未来”につながる・・・・



未来を垣間見ることも、過去に生きることも、

今のわたしたちにはできないけれど。


せめて、二度と取り戻せないこの一瞬を、

慈しんで過ごしたいと思うのです。



ぴょん

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