「青パパイヤの時間よ〜〜〜」


昼食30分前になると、

わたしたちの事務所では、

誰とはなしに、こんな呼び声がかかる。

そして一斉に、粉状のサプリメントを飲むのである。

そう、今うちの職場では、

ネット販売の”青パパイヤダイエット”が大流行なのだ。


昨今、中国製のダイエットティーが、

健康障害を起こすことで話題になっている。

そんな新聞の記事が頭を掠め、一瞬青パパイヤの購入をためらったが、

やはりわたしも女。

美への執着心は停められないものがある。

「私も痩せた」

加えて、友人のこんな証言が、わたしの購買欲に火をつけた。


女とは、競う動物である。

わたしが新たなダイエット法をみつけたと知ると、

事務所の女の子達が、我も我もと競うように、

青パパイヤに追従していったのだ。

飛びつきたくなる理由の一つに、低価格もあるが、

飲むだけで痩せるなんて魅力なこと、この上ない。


休み明けの今朝、職場で一番の話題は青パパイヤの効き目である。

どうやら、まだ痩せたと言う成功例はないようだ。

だが、結論を出すのはまだ早すぎる。

とりあえず、一ヶ月は様子を見ようと思う。

”信じるものは救われる”

昔の人も言ってたではないか。


痩せた肉体が美しいだなんて、

どこの誰が言い始めたのだろう。

美の基準は、時代とともに移ろうものである。

わたしの願いは、一刻も早く、

ガリの時代が去って、デブの時代が到来することだ。

「デブで短足こそが新時代の美だ！！」

そんな夢のような時代が、

早くやってくればいいと思う・・・・・・

ぴょん

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