にっき日和
おしながき前よむ次よむ


2005年10月31日(月) 父への想い

今日は、わたしの父について書きます。



この日記を続けて4年半になるけど、

父への思いを語ったことは、ほとんどなかったように思います。

それはきっと、娘のわたしには、

父の考えることが、

いまいち解りかねる部分があったからでしょう。



わたしの父は、

真面目だけど、人付き合いが下手で口の重い人です。

賑やかで社交的な母とは、まるで正反対な性格。

両親の仲は、とても良いです。

夫婦喧嘩など、一度も見たことがありません。

きっと、プラス極とマイナス極が引き合うように

お互いの足りない部分を補い合っているのだろうと思います。



父は、ごく普通のサラリーマンでしたが、

退職後は自宅でのんびり過ごしています。

人付き合いが苦手な彼は、特に趣味があるわけでもなく、

ひとり読書をしながら静かに過ごしております。



わたしは幼い頃から、父が大好きでした。

子煩悩な父は、よくわたしや弟の遊び相手になってくれていました。

そして、母から、

「過保護すぎるんじゃないの」などとからかわれても、

父は一人娘のわたしを、とりわけ可愛がってくれたのです。

困ったとき迷ったとき、

わたしは、誰よりも父を頼りにしておりました。




仲の良い両親と、日当たりのよい家・・・・・

裕福ではなかったけど、特別貧しかったわけでもなく。

わたしの子供時代は、たしかに幸せだったと思います。

そして、わたしたち姉弟に、

そのような環境を与えてくれた父と母に、

心から感謝と愛情を感じています。




けれど、そんな父も七十を越えてしまいました。

近頃は、体調も思わしくないようです。

わたしが父と過ごせる時間は、

もう、それほどたくさん残っていないのかもしれません。

わたしは父に何をしてあげられるのでしょう?

母の気持ちは手に取るように解るのに、

口数の少ない父からは、察することが出来ません。




子が思う以上に、親は子を思っている・・・・・・

そういう意味では、

わたしは親不孝な娘なのでしょうね。

余るほどの愛情を与えてもらっておきながら、

子供のいないわたしには、

永遠に親の気持ちを理解することができないからです。




生まれたばかりのわたしを抱きながら、

きっと父は、

こんな風に夢想したことでしょう。




いつか、この娘が嫁に行ったら・・・・・

いつか、こんな風に孫を抱けたら・・・・・




本当に本当にごめんなさい。

わたしにはわかっているのです。

父にとって一番の親孝行が、どんなことなのかって。



おとうさん。

あまりにも近すぎて、

その大きさに気が付かずに過ごしておりました。




もっと、いろいろ話しましょう。

たまには、一緒に出かけましょう。




いままでも、これからも、ずっとずっと・・・・・・




おとうさん、

あなたが大好きです。









ぴょん

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