高校生のわたしに出会った
風をきって自転車に乗り 髪をなびかせて
星の神秘に胸おどらせて この世のはかなさを砂のように手ですくいたかった
猫は眠り、ほほうずめて ページを開き単語を繰り返しながら、 夜はそらを見上げていた、 高校生のわたしに出会った
夜のカーテンはしずかに揺れて とおい歴史の物語に 未来を描き胸はやる 制服のブラウスを着る時間の孤独さえいとおしく 時を止めるうすいリボンを結んだ
ミジンコのビーカーを眺め、 どこまでも続く未知の連鎖に身をゆだねて これから出会う世界の数に心おどらせる私がいた
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