つれづれ
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2002年07月26日(金) チグリスとユーフラテス

といっても、メソポタミア文明の話をしたいわけではありません。
今日も感想日記。新井素子さんの小説です。

歴史をぎゅーっと凝縮した惑星年代記を逆さに読んだような、印象。
新井素子さんの小説には、とても幸せで幸せで、でも、根本のところで
とっても不幸な人や、とても不幸で不幸で、でも根本のところでとても
幸せな人がよく出てくる気がします。

よく考えてみると、話の半分は老婆が二人で畑仕事なんかしながら進む
話なのに、なんというか、彩りがある。そんなお話でした。

わたしも「勝った!」と思いながら死んでいけるといいなぁ。


しかし、わたしが感情移入したのは実は主人公たちではなく、サブキャラ
といえる元惑星管理官のダイアナ。ちょっと感情の振幅に欠ける、ひと。
物語の中で「ほんとは人じゃない」まで言われてしまう、精神的なカタワ。

でもわたし、こういう言動をしてしまいそうだな。。とあっさり感じて
しまう自分が嫌い。


ましろ