403 Forbidden

2006年07月26日(水)

仕事を休んで病院へ行く。

とは言っても、
自分の病気ではなく知り合いの見舞いでだ。
少し遠いのと、人数が多いことから
レンタカーを借りて運転する。
久しぶりの運転だと言うと、
「病院に担ぎ込まれるような運転はやめてくれ」
と悪態をつかれる。

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彼の病気は、
ちょっと足を踏み外すと命に関わるようなものだが、
病室の彼は至って元気なところを見ると、
それほど心配は要らなそうだ。
果物は傷むのが早いから腐らなくてかさばらないものを、
というリクエストに応じて、
非常にかさばる漫画や本を数冊、
重い思いをして持っていった。
退院の時に必ず引き取りに来い、
という約束をさせられて、病院を出る。

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帰りにファミレスで飯を食い、レンタカーを返す途中の道で、
不謹慎だが、自分の父方の祖母が亡くなった時のことを思い出した。
最後に見舞いに行ったとき、
意識が混濁して分からないだろう、と言われていたのに、
はっきりと孫の自分と話してくれたこと。
長男の嫁と折り合いが悪いのに、
入院してから、彼女が一緒に住んでいた家族は見舞いに来なかったのだけど
それでも、家に帰りたいと言っていたこと。

長男の嫁は、祖母の葬儀の日に箪笥の中の着物を全て処分して、
親戚の縁を切った。

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彼は運良く、病気の進行が思ったより進んでいなかったらしい。
手術も成功しているし生還するだろう。
でも、ほんの少しのズレがあったとしたら、
結果を変えてしまうかもしれない。
代わってしまった結果はそちらが真実になるのだろうか。
そのとき、ああしていれば、と思うことは無いのだろうか。

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この前読んだ新聞の特集で、生体肝移植をするために
中国へ渡る話があった。
たしか、移植に数千万・移植後のフォロー医療に数千万掛かると
書いてあったと思う。
資産家の男性は移植を受けて生き残り、
その資産家に話を聞きに来たという末期の男性は、
掛かりすぎる費用から妻に資産を残すことにしたという。

僕には、後者の男性のほうが人間らしい気がした。

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自分が死ぬ時の事をよく考えるが、
いや、そういうのは良くないかもしれない。
今日生きているし、明日も多分生きている。
少し楽天的に行こう。


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