新しい職場で、うすいさんとのことを根掘り葉掘り聞かれるので、 出会った頃(といってもそんなに過去でもないか)を思い出してみた。 意外といろいろ忘れてしまっていることもある。
付き合った始めの頃は、「いつか来るであろう別れ」に怯えていた。 とても幸せだったから、なおのこと。 この幸せが、手のひらから零れ落ちる日が来るんだろう、と。 出逢いがあれば別れも当然あるわけだし、 そんなことに怯えていては、ひとは前に進めないのだけれど。 おつきあい、というものが始めてだったわたしには、 体験したことがない「別れ」は得体の知れない脅威的な存在だった。
でもまあ、それは全くの取り越し苦労というやつで、 ほいほいと話がまとまってしまったので今では笑い話。 縁とは本当に不思議なもんです。
あ、でもそんなかる〜く結婚したわけじゃないか。 「うすいさんはわたしと結婚しないほうがいいかもしれない」 「わたしと結婚したら、うすいさんは幸せになれない」 というようなことをたくさん言って、うすいさんを怒らせたこともある。 (困らせた、のほうが近いかなあ)
今は、何十年後に来るであろう「死別」が少しだけ恐ろしい。 いつまでも一緒にはいられない。 結婚記念日だって、せいぜい50回祝えるかどうか。 人生は長いようで短い。
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