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「平成」
2002年03月14日(木)

著者 青山繁晴

実名でサイトを運営されている青山さんの小説が、「文学界4月号」に発表された。

知っている方(?)の作品を、出来上がるのを待つようにして読むことなど、めったにない経験だが、書き始めからのいろんな苦悩などを、サイトで、公表されていたこともあり早速、購入して読んでみた。

読んでいてもつい雑念が混じってくる。
その雑念を追い払いながら読み進んだ。

感想というには、程遠いけれど、紹介のつもりで、書いてみる。

主人公「楠陽」彼は、アメリカの投資会社の東京支社のアナリスト。
ソウルから話は始まる。

導入部と本題に入るまでのプロットが長い。よく掴めないままに、皇太后が、なくなった日に時間は進んでいく。

彼は、元新聞記者。
11年前のメモが詰まっているダンボールをあけるところから、本題に入っていく。ここからは、推理小説を読んでいる錯覚に陥る。
五木寛之の「戒厳令の夜」というのが、なぜか頭の片隅から離れずに、ついて回った。

天皇が、病に倒れ、その後崩御される。元号が、「平成」と決まる。
その息詰まるような歴史的な時間を、刻一刻とまるで秒刻みで、進んでいく
研ぎ澄まされ、張り詰めた空気だけが、この小説を支配していると感じた。

天皇の、闘病の様子が、テレビで、輸血何ccと報道されていたのが、脳裏に浮かんでくる。

小気味よいテンポで淡々と進み、天田原との、心の通いを感じたころ、ヒロインは、これでおしまいと唐突に楠の前から去っていく。

題材が題材だけに、それに著者の青山さんが、記者であっただけに、作品と事実を頭の中で混同しながら、読んでしまう。

楠陽は、今の仕事を続けていくのだろうか、また、記者に戻ることはないのだろうか。まだ40歳位のはずだから・・・






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