日々の思い

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少年と少女の事件
2003年11月04日(火)

19歳の少年と16歳の少女がお互いの家族を殺して二人だけで暮らしたかったという事件に衝撃を受けている。
同じように両親が2歳の子供を大やけどをしてるのに死んでもいいと思ったと放置して死なせてしまった事件にも大きなショックを受けた。

報道を見ていくにつれ感じたのだが、先に行動をおこしたのは少年だけれど、本当にやりたかったのは少女だったのではないか。
親を殺そうという気持ちがいつから沸いてきたのかはわからないけれど彼女は本当は自分が死にたかったのではないだろうか。
自分の死にたい気持ちと、やっぱり死ねない気持ちが心の中で交錯して行っていつの間にか親を殺そうという方向に進んで行ったのでは。

少し前に自殺志願者や未遂の人たちを治療する病院のドキュメントを見た。
そこに入院していた女性は語っていた。

「私は、自分がこの世に生きていても何にも役に立たないのではないかと思うのです。娘がいてその娘に家事を頼んでも彼女はやってくれなかったし、夫は私の話など何も聞いてはくれない。それはつまり、私があまりにもだめな人間だからで、彼や彼女が悪いわけではない。私がこんなにだめな人間だから、私の言うことなど何も聞いてはくれないのです。何にも役に立たないのであれば死んでしまうほうがいいのです」

彼女の自殺は、うつ病から来たものだったのだけど、その原因は自分に自信がない。いつもいつも自分はだめな人間だと思っていたからのようでした。
でも、この彼女と私との違いはなんだろうと思ったのです。

私も今でも、よく思う。
何にも役に立っていないのではないか。生きてる意味ってなんだろう。
でも死にたいとは思わない。死んだら誰かが悲しむとかいうのではなく、はじめから死を考えることなどない。

この女性は病院の医師と娘とに会話を通じて心を開き退院していきました。
夫との関係は難しい部分があるけれど、周りで誰かが自分を待っていてくれるとわかっただけできっと生きていけると思うし、そうなってほしいとつくづく思ったのです。

そこで、少女に戻るのですが、この少女には話を聴いてくれる医師が本当は必要で、この少年ではなかったのではないかとそんな気がします。
この二人とその家族は、これからどうして生きていくんだろう。
救われてくれるといいと思うのだけど・・・



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