日々の思い

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バス停での出来事
2003年11月28日(金)

今日、バスを待っていたときのことです。
陶芸教室からの帰り、いつもよりちょっと時間をとりすぎて急いだのだけどいつものバスには間に合わなくて次のバスを待っていた。

前のほうで白い杖を持った母子が声をかけられていた。
男性「どこ行きに乗るの」
母「はい、空港通りに乗ります」
男性「じゃ、ここだよ」「ここに入れてあげてね」(並んでいる人に対して)

そこで、その親子は、私の4人くらいの前に並ぶともなく並んだのだ。
そこでバスが来て並んでいた数人が乗っていった(それは親子が乗る予定のバスではなかった)ので、親子は私の二人前になった。又次のバスが来た。それもやっぱり乗ろうとしてるバスではなかった。

その時に相次いで二人の人が親子に声をかけた。
「どこへ行くの」「乗せてあげるよ」

母親はちょっとむっとした口調で、「バスには自分で乗れます。あのバスは空港行きとは言ってません」「空港のほうへ行くバスに乗るんです」と。

そして、母親は私に「ここは14番(乗り場)ですよね」
私は、「そうですよ、ここで待っているといいですよ。空港だったら39番に乗るといいですよ」と、答えた。
ちょうどそこに目的のバスが来たので、「このバスに乗るといいですよ。行きましょうか?」と声をかけると、男の子(小学校高学年くらいだろうか)がはじめて答えた「いいです」恥ずかしそうだった。

母親は、男の子に「どうする、いこうか?」と、聞いていた。
でも、男の子は動かなかった。

私は、自分の乗るバスに乗って、彼女たちを見たが彼女たちは結局バスに乗らなかった。男の子はやっぱり恥ずかしそうに母親に寄り添ったままでバス停に立っていた。

彼女たちに次々に声をかけた人たちは、もちろん悪気ではなく、手伝いたかったのだけど、あの親子にとっては、もしかしたら愉快な声のかけ方ではではなかったのかもしれない。

彼女たちはもしかしたら、あの時間にバスに乗る予定ではなかったのかもしれない。そうだったとしたら、私も彼女たちを傷つけてしまったのかもしれない。





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