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ニュースを聞いていて突然昔のことが思い出された。 そう、大昔。 ベースアップ闘争という時代があった。 労働組合が俄然元気を取り戻す時期。 そして、日給月給の従業員たちが会社は一体いくら上げてくれるだろうと期待と不安に包まれながら、組合員みんなで一体となって「がんばろう」という労働歌を丸くなって歌っていたものだ。 貧しいが、楽しかった。 道路も舗装されたところは少なくて、乾ききった季節には土煙がもうもうとして、雨の日には泥水が跳ねる。 車はといえば、丸くて頑丈そうなサニーが走り、ミジェットが道路の真ん中を占拠して、たまにスマートなスカイラインや、これまた真ん丸いワーゲンのカブトムシが通ったりする。 そんなときに駅伝があったりすると、会社中が仕事を中断して、道路に旗をもって並んだものだった。 なんて、のどかだった日々・・・ 私はというと、組合が会社と交渉をすると仮妥結があるたびにそろばんでもって給料の仮計算をして、夜中まで頑張って、次の日は又違う数字で仮計算をした。 睡眠不足の日が続いたものだけど、今、思うと充実してたなあ。 う〜ん、あれからもう・・・ ものすごい時間の経過があった。 人は、あの時代に戻って生き直すことなんて出来ないに違いない。 「ベア」という言葉を聞いて突然にフラッシュバックした田舎の風景。
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