キッシンジャーの日々
キッシンジャー



 結局のところ

一昨日、『リリイ・シュシュのすべて』を観たときから

非常に気分が悪い。


『化粧師』と一緒に観るシロモノではないね、ありゃ。


『化粧師』のほうはとても良い映画でしたが。

「こころに化粧をするのはあなた自身」

なんて言葉がスラスラ出てきます。

耳が聞こえない設定はどうにも気に食わなかったけど。

夢を叶えること、夢を追い求めることは

美しい

もんですね。

だから人は

美しく

あれる。


それとは全く対照的だったのが『リリイ・〜』。

ほんと人間って醜く残酷で、それでいて弱っちいイキモノだ

ってバカみたいに叫んでるような感じ。

綺麗な風景とそれとは対照的な肥溜めのような心情世界。


最後の方で津田という女のコが自殺する。

主人公に結局すがりつけず、主人公もまた救うことができず。

彼女は泣き、そして笑いながら死んでいく。

彼女は死ぬ。

死のうと思ったという主人公は結局死ねない。


そしてさらに決定的な事実と直面する。


そして、世界が終わる。


没落、堕落、墜落…


死、死、死…


人が死んでるのになに笑ってんだ、コノヤロ

だって。

ハハ。

ハハハハハ。

ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!


…………
飛べない翼

か。

人は飛べるようにできてないもんな。


俺も結局飛べないのかな。

飛べないのかもしれないし、飛べるかもしれないし。

まだわかんねえな、まだ。


とりあえず、

今日も生きてます。

2003年07月22日(火)
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