キッシンジャーの日々
キッシンジャー



 予選落ち

勝機はすでに見つからなかった。

気付いたらそこは、敗北の街だった。


今や、頭ン中真っ白。

お先は、真っ暗。


「どうしよう…おもしろくなってきたで」


今日を邂逅すれば、そんな感じだ。

要するに

僕はまた、

負けた。


「これで1勝2敗かよ!」

僕はオレンジ色に妖しく光るとてつもなく大きな月を見ながら

バイト先の同僚に呟いた。


なんとかタイに持ちこまねば。

完璧に打ちのめされてしまう。

挫折どころの話じゃない。

落伍である。

「格好つかねえよ、こんなんじゃ」

ってな感じである。


おかんにこのことを話した。

「なんとかしんさい」

それだけ言って、おかんは寝た。


知り合いが電話してきた。

「キャンプどうすんの?」

僕は正直に、今の現状を話した。

俺には今のところ、誰かの期待を背負える状態じゃない。

今、まさに、

俺は俺自身のことを真剣に考える必要があるのだ。

寝る間を惜しんで、文字通り必死に考え行動を決めるべきなのだ。


この23年と半年間、

おそらく人生で2回目の

自己対決である。


集中する必要がある。

思い込み過ぎて塞ぎ込むことは、避けねばならない。


成長できるスピードはどの道が一番良いのか。

どの道が後悔のない自分自身の道なのか。

どの道なら、選択した自分を最後まで信じて進んでいけるのか。


集中する必要がある。

まさに、

俺だけのために!

2004年02月10日(火)
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