キッシンジャーの日々
キッシンジャー



 通勤電車

僕は今、京葉線の車内にいる。

電車の中で寝ぼけた顔をした綺麗な女性が僕の目をちらっと見た。

その横で、体格の豊かな、ガムを噛む禁煙中の男が腕組みをしながら僕を見てにやりと笑った。

扉を挟んで向かいの席に二人のおばさんが飛び込んできた。

その端の席では、女性が黙々と携帯をいじっている。

僕は耳に流れるエレカシの歌を聴きながら、
その人たちの幸福について考えた。

「あの人たちの幸福っていったい何なんだろう」

当たり前のように、答えなんてわからなかった。

僕の幸せとは何だろう。

わからなかった…

2005年03月08日(火)
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