蛇腹食堂
書人*なび太

   

  




余分
2003年02月27日(木)
「先生、あのね。
 2、3日前から
 右下腹部がチクチク痛むんですよ」

「あー、
 また来たかー(微笑」

笑うなー。

そう。
「虫垂炎」ですね。
字だけ読むとなんだか腹ん中に、
何かウヨウヨした物がいそうだけど、
さにあらず、俗にいう「盲腸」ですな。
人生26年、3回目だす。
コラ、笑ってんじゃないよ、ソコ。

そりゃ大した病気じゃないでしょうよ。
しかも切る程ひどくもないさ。
8年前にやった時は、
まだ「慢性盲腸炎」とか言われてたさ。

慢性ってなんだー!
マンセー!


と雄たけびを上げつつ、
右の拳を高々と空に突き上げると、
ついでに右下腹部がジワジワと痛みます。
このジワジワがいやらしい。
のたうちまわる程の痛さなら、
こちらも「切り捨ててくれよう」と思えるもの。
しかし、なんつーかこう、
痛いんだけど急所は外しといたわよ的な。
先生も「相変わらず切る程じゃねーしなぁ」と困り顔。
しかも先生てば今回は、
前の2回とは違って血液検査も尿検査も無し。
症状を言うなり「虫垂炎」と診断しやがりました。
薬も昔は点滴されたのに、
今回は抗生物質の錠剤のみ。

医療の進歩って
本当に早いんですね!




「さっさと切れよ」と思ったアナタ。
考えても見てくださいよ。
いくら余分な内臓とはいえ、
あるからには何がしかの理由がある気がしませんか?
そんなもんスパッと切っちゃって、
20年くらいしてからいきなり、
「あの臓器はガン細胞を抑制する働きがあり…」
なんて言われたら、
さぁ、どうする?アナタならどうする?
悔やんでも悔やみきれないでしょ。
「俺の盲腸、返せーっ!」
なんつって厚生労働省の前で、
シュプレヒコール上げるのも情けない話でしょ。
そんでもって、
テレビ朝日辺りのインタビューとか受けちゃって、
「無盲腸者 なび太さん(46)」
なんてテロップが自分の横に出ちゃった日にゃ…。
ああ、オラこっ恥ずかしくて生きていけねぇズラ!



ね、
だから、
俺は切らないの。



決して手術が怖いからじゃないやい!




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