蛇腹食堂
書人*なび太

   

  




少年よ 太子を抱け
2003年06月29日(日)
午後の紅茶。ティータイム。
優雅な時間だ。
今日は朝から昼飯を挟んで、
ずっと机に向いっぱなしだった。
少しくらい長めの休憩を取ったっていいじゃないか。

窓の外からは、
近所の子供達がはしゃぐ声が聞こえてくる。
声のトーンからして、
歳の頃はまだ十を越えていないといったところか。
長閑で平和な日常だ。

「うっせー!お前ん家の犬の方がバカだよ!」
「じゅんちゃん家の犬はバカなんじゃないよ!
 アホなんだよ!子供産めないんだよ!」
「それ言うなよー!」
「ギャハハハ」

私も、
子供の頃はこんな掴み所のない会話してたのか、
と微笑ましい気持ちで一杯になる。

「バーカ!
 お前の父ちゃん、でーべそー!」

うむ、微妙に間違えてはいるが、
久しぶりに聞く名文句である。
昔はこれこそが会心の一撃であった。
これを言われると誰しも逆上したもんだ。
自分がデベソであることが知れるのは、
一時の恥でしかない。
しかし、母ちゃんがデベソであるのは、
かなり際どいラインで一生の恥だ。
この点で、この少年の攻撃は威力が半減している。
いいじゃないか、デベソな父ちゃん。
別に恥ずかしいことじゃない。
昔の漫画に出てきた父ちゃんは、
一様に見事なデベソだったし、
雷様に取られるのも皆デベソだ。
名誉なことであるぞ。



懐かしの童言葉の余韻に浸っていた私。
しかし、
次の少年が発した言葉で、
長閑で平和な日常は一瞬にして崩壊した。



「泣け!この
皮剥けチン○!!



待て。
待て待て。
ちょっと待て。

いくら最近のお子様は成長が早いとは言え、
それはいくらなんでも早すぎやしないか。
少年よ、君が大人になる頃には、
剥けていることは漢の証にもなろう。
しかし、今はマズイ。
会話から察するに、
どうやら君は「いじられっ子」のようだが、
全ての要因が、
剥けている事
にあるのではあるまいか…。

哀れな少年よ。
今は耐えて強く生きろ。
いずれ君のその早熟振りが評価される時が必ず来る。



ていうか、
生理学上、ありえるのか?




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