蛇腹食堂
書人*なび太

   

  




何が何やら…
2003年10月12日(日)
3連休の中日だからか、
本日はアチコチで渋滞が発生してまして。
買い物に出ただけの自分が巻き込まれるのは、
なんとも理不尽極まりないのです。

一向に進まない車列。
楽しげな家族連れやカップルを除けば、
どのドライバーも皆ぶんむくれ状態です。
そんな時にスイスイと、
車と車の間を縫ってゆく原チャリが1台。
こういう時、あの小さな車体が実に恨めしい。
と、
不意にその原チャリが、
前方で急ブレーキを掛けて停車しました。
どうやら対向車線にはみ出しつつ、
追い越しを掛けようとして、
敢え無く対向車とソフトタッチしてしまったようです。

「あぶねぇーじゃねぇか、バカヤロー!」

原チャリに跨るジャージ姿のオジサマが吠えました。
吠えつかれたほうの対向車を見ると、
これまたあからさまにガラの悪そうな、
ハイエース(ローダウン仕様)。
ああ、なんてチャレンジャーなオジサマ…。
ほらほらほら、
降りてきちゃいましたよ。
黄金色の短髪、
ダボダボの綿パン、
これでもかってぐらいに細い眉毛。
わぁ、典型的なバッドメン。
いきなり掴みかかられたオジサマは、
原チャリごと路肩まで引きずられていきました…。

しかし、
ここで事態は風雲急を告げます。
素直に路肩に原チャリを停めたオジサマが、
黒塗りのヘルメットを取った瞬間、
バッドメンの表情が一瞬引き攣りました。

眩いばかりの
トゥキンヘッド登場であります。


全然負けてません。
むしろオジサマの方が怖いです(泣
もう誰もが渋滞に巻き込まれてたことなど忘れ、
事の推移を静かに見守っていました。

突然現れたトゥキン入道に、
怯みまくるバッドメン。
しかし、一度手を出したからには引き下がれないらしく、
一生懸命何かを凄んでいます。
ところがトゥキン入道はこれにも全く動じず。
何か二言三言言葉を交わしただけで、
再びトゥキンをヘルメットの内に収めてしまいました。
もはやバッドメンが哀れでなりません。
悔しそうに歯噛みするバッドメン。

しかし、彼も男です。
ここで一太刀でも浴びせねば帰れん、
とでも思ったのでしょうか。
彼は決死の最後っ屁を放ったのです。

ヘルメットに、
頭突キッス。


もうね、
バカか、と…。

そのままバッドメンは地面に崩れ落ちました。
動転した仲間が車から降りてきて、
蹲ったまま頭を抱えるバッドメンを収容している間に、
トゥキン入道は何事も無かったかのように、
風のように走り去ったのです。

対向車線に飛び出し自ら体当たりをしといて、
相手をバカヤロー呼ばわりした上に、
自爆に誘い込むとは。
恐るべし、トゥキン入道…。
一体何者だったんだ、トゥキン入道…。

ていうか、
くだらん寸劇を見せられた俺の10分、
返して…。




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