2003年06月07日(土) |
『喜劇 口八丁手八丁!』 |
浜木綿子の舞台です。 しっかり者の「妙心」は、昼は尼さん、夜はおでん屋の女将と二足のわらじを履いて、親のない子を養っています。おまけに居候まで住み着いて、寺はいつも貧乏です。 町長選や開発を廻るトラブルを、口八丁と心意気で切りぬける様は、観ていて気持ち良く、面白い舞台でした。 良い味を出していたのが、大空真弓演じる建設会社女社長! これぞ悪役!というように欲しいところで、「あたしは、悪いことしかできないんだよ!」と開き直って悪態ついてくれるんですよ。終盤では瀧の前で「あてつけに死んでやるー!」と叫ぶものの、「あの人は大丈夫」と妙心は止めもせずにさっさと立ち去ってしまいます。これは、妙心が昔の自分を思い出しているように見えて、この二人の関係がなかなか良かったです。案の定「葬儀屋始めました。よろしく」と手紙が届きますし。 途中、妙心の息子か!?と思わせておいて、ただの孤児だった建築士「とおる」この内海光司の足が針金のように細くて怖い…。この人の「まいったな、もぉー」ってセリフがとても好きだったりします。 今回も浜木綿子の舞台の中での「引越し大名」の一番の地位は、やはり揺らぎませんでしたね。悲恋作もいくつか観ましたが、(舞台の)浜さんには喜劇が良く似合うと、しみじみと思いました。
ところで、小さな町の合併云々から、帰り際に母と地元の話題をひとしきり。私の町は、左右を城下町と門前町に挟まれているのですが、そのせいで近頃流行の合併は難しいんですよね。 一番笑えるのは、市外局番は左の町と同じなのに、タウンページは(市外局番の違う)右の町と一緒という…。警察、JAその他もろもろ、どちらかに附属している中間なのです。 地名が気に入っているので、合併はせずにこのまま行って欲しいと心ひそかに思っておりましたが、心配せずとも↑の理由から、議題になっても話は進みそうにないのでした。
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