ジャンルも趣味もバラバラな月になりました。
『いつか響く足音』柴田よしき さびれた団地に住む人々の裏側。どの話も現在の状況は自業自得で、ちょっとうつうつとしてます。カメラマンの話が一番好き。 タイトルは、いくつかある章のひとつでしたが、エピローグを読んで震撼しました。
『火群のごとく』あさのあつこ 藩一番の剣士とうたわれた兄を殺された林弥と、その兄の江戸務め時代の弟子、透馬。剣を極める青春小説から、兄の死をめぐる藩のごたごたへと、大きく話が展開していきます。今後の二人の話もぜひ書いて欲しい。
『つくも神さん、お茶ください』畠中恵 日常出来事のエッセイです。文体が特殊なので、ちょっと読みづらい感じがしました。
『オンナに生まれてきたものの』菅野彰 大人のオンナになる!という企画のもとに色々な修行を送る菅野さん。同感することもたびたびです。長州と会津のくだり(特に会津)には、自分の認識不足を痛感しました。 そして、会津に行きたくなります。
『あかく咲く声』緑川ゆき 人の脳に働きかけることができる声をもつ少年の話。声は警察への協力で使われることが多いのですが、同級生との日常で「雪がさくらに変わる」というシーンがとても印象的でした。
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