今月はライトノベルが多めかも。
『彩雲国物語 蒼き迷宮の巫女』雪乃紗衣 珠翠がそうくるとは! 明確な悪役が登場しない回なので、あっさりとした感じはします。シリーズ当初華々しかった劉輝と花たちのダメダメっぷりを、もう少しどうにかしてほしい。
『バイバイ、ブラックバード−Postal Novel−』伊坂幸太郎 借金苦で「あのバス」に乗ることになった星野と、規格外の巨体をもつ繭美が、星野の5人の彼女に別れを告げに行く話。5人5様の出会いと別れで面白かった。特に女優の章はホロリときました。
『竜の涙』柴田よしき 舞台は『ふたたびの虹』と同じ「ばんざいや」 広告代理店の女性たちが仕事の苦悩から癒されに訪れます。本当にがんばっている女性たちの話なので共感はありません。なんでそんなに頑張れるのか不思議でたまりません。ただ「ばんざいや」みたいなお店には。
『桃色東京塔』柴田よしき 警視庁の黒田と、過疎村の女性刑事日菜子の心の交流を描いた話。日菜子に降りかかる事件がこれでもかこれでもかと、結構辛いはずなのに、しなやかな強さでこらえていく姿が読んでいてジーンときました。
『赤朽葉家の伝説』桜庭一樹 ああ終わるから、あの始まりだったのか…、という話でした。推理物じゃなくて年代記として読んで、とても面白い話でした。 千里眼奥様の章が一番好きです。大奥様はおちゃめで可愛いし。あと、二章での「足りていると思いなさい」っていうのが好き。なかなかそういう心境になれないです;
『製鉄天使』桜庭一樹 『赤朽葉〜』で描かれた漫画の小説版? 少女漫画にするべく修正したところが少女漫画好きにはツボです。不良でも顔が良いんだよね(笑)
『道徳という名の少年』桜庭一樹 とある小国の町一番の美しい娘から始まる、童話のような話。背徳にまみれたためにつけられた「道徳(=ジャングリン)」という名前が印象的。 「ジャングリン・パパの愛撫の手」が一番好きかも。ラストの愛の叫びが誰に向かって放たれたのかを考えると、余計にどきどきします。
『オオカミさんとマッチ売りじゃないけど不幸な少女』沖田雅 『オオカミさんと毒りんごが効かない白雪姫』 『オオカミさんと長ブーツを履いたアニキな猫』 『オオカミさんと洗濯中の天女の羽衣』 『オオカミさんととっても乙女な分福茶釜』 『オオカミさん』シリーズはラブコメで、読んでいて楽しいです。お気に入りは猫先輩。再登場してくれて嬉しかった。 雪女さんと若人さんのなれ初めも素晴らしすぎる。
とりあえず伝勇伝1『脱力のヒロイック・サーガ』鏡貴也 「とりあえず〜」から読むってどうなの私? と思いつつも読んでしまいました。この1話がシリーズ始まるきっかけだそうなので、まぁ問題はないか…。 傍若無人のフェリスと受難の日々のライナの旅が楽しいラブコメ?です。
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