いっしょくんの日記

 へ(* ̄ー ̄)> 
なんとなく 書くんで〜
なんとなく 読んで下さいね。

2005年03月02日(水)  鍵

 職場には アルツハイマーにかかって
 入ってきた方がいらっしゃいます
 かかっていたのに 秘密だったともきいています
 入居前の面接で 病気がわかると
 入居しにくくなるからだとか・・・
 よくわかりませんが・・・

 見た様子は・・・
 背がすらっと高く 少し日本人離れした顔立ちで
 ハンサムです 上品な物腰で
 言葉も丁寧です
 大学の教授だったとか・・・
 初めてお会いしたときに
 私を学生と間違えたのか
 「レポートを提出してくださいね」
 『・・・・はい』
 という会話で始まりました
 
 廊下ですれ違うときは身軽にかわし
 「レディーファーストで」
 と脇にそれて待っていてくれます
 
 だけど・・・やっぱり アルツハイマーは進行していて
 半袖の下シャツで歩いていて
 様子はいつもどおりなので
 (あ・・・シャツ一枚だってこと忘れてる)
 ということがわかります
 『○○さん こんにちは 今日は風が冷たいですね』
 なんてことを話しかけながら
 さりげなくお部屋に誘導 上着を着ていただきます
 
 今日は部屋の前でなにやら悩んでいるように見え
 通りすがりにチラッと様子を見て見たら
 鍵と栓抜きを間違えている様子
 『○○さん こんにちは』
 「はい こんにちは」
 『お出かけですか?』
 「いや どうしてなのかわかりませんでね」
 栓抜きの穴を ドアにあてたり 
 側面の鉄に当てたりしています
 『鍵をかけてお部屋を出ます?』
 「どうしたほうがいいでしょうか 教えてください」
 と 丁寧で紳士的で・・・
 『ごめんなさいね ポケットに鍵は無いでしょうか』
 遠まわしに今していることに近づいていきます
 「鍵をかけようとしていたんでしょうか」
 『お手伝いしましょうね』

 職業柄 辻褄の合わない会話が好きです
 不思議とその会話の中から
 その人の性格や 優しさ 強さが出てきてしまうのです
 (あぁ・・・こういう人だったのかな)
 昔の様子が思い描かれたりします
 私はどんなおばあさんになるのでしょうか
 もっとも おばあさんになるまで生きていられるかが問題ですがね

 *  *  *  *  *  *  *

 今日から新しい男性が入所して
 この方たぶん 知的障害だろうと思われます
 手当たり次第に誰にでも話しかけ
 よーく聞いていると「おっぱい」とか「えっち」とか
 いろいろ出てきています
 私がちょっと離れたところでも会話が聞こえてくるので
 ニコニコしながら立っていたら
 「おねえちゃん おねえちゃんだろ?
  いいねぇ かわいくて優しくて
  ここはいいところだねぇ」
 っていわれました
 飲み屋じゃないんですから
 おねえちゃんはやめとくれ
 しかも・・・そんな若くないし!かわいくないし!優しくも無いぞ!
 姿が見えている間中言われそうだったので
 隠れてしまいましたが・・・

 まぁ 色々な老いがあるということで
 
 


 < 過去  INDEX  未来 >


いっしょくん [MAIL]

My追加