職場には アルツハイマーにかかって 入ってきた方がいらっしゃいます かかっていたのに 秘密だったともきいています 入居前の面接で 病気がわかると 入居しにくくなるからだとか・・・ よくわかりませんが・・・
見た様子は・・・ 背がすらっと高く 少し日本人離れした顔立ちで ハンサムです 上品な物腰で 言葉も丁寧です 大学の教授だったとか・・・ 初めてお会いしたときに 私を学生と間違えたのか 「レポートを提出してくださいね」 『・・・・はい』 という会話で始まりました 廊下ですれ違うときは身軽にかわし 「レディーファーストで」 と脇にそれて待っていてくれます だけど・・・やっぱり アルツハイマーは進行していて 半袖の下シャツで歩いていて 様子はいつもどおりなので (あ・・・シャツ一枚だってこと忘れてる) ということがわかります 『○○さん こんにちは 今日は風が冷たいですね』 なんてことを話しかけながら さりげなくお部屋に誘導 上着を着ていただきます 今日は部屋の前でなにやら悩んでいるように見え 通りすがりにチラッと様子を見て見たら 鍵と栓抜きを間違えている様子 『○○さん こんにちは』 「はい こんにちは」 『お出かけですか?』 「いや どうしてなのかわかりませんでね」 栓抜きの穴を ドアにあてたり 側面の鉄に当てたりしています 『鍵をかけてお部屋を出ます?』 「どうしたほうがいいでしょうか 教えてください」 と 丁寧で紳士的で・・・ 『ごめんなさいね ポケットに鍵は無いでしょうか』 遠まわしに今していることに近づいていきます 「鍵をかけようとしていたんでしょうか」 『お手伝いしましょうね』
職業柄 辻褄の合わない会話が好きです 不思議とその会話の中から その人の性格や 優しさ 強さが出てきてしまうのです (あぁ・・・こういう人だったのかな) 昔の様子が思い描かれたりします 私はどんなおばあさんになるのでしょうか もっとも おばあさんになるまで生きていられるかが問題ですがね
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今日から新しい男性が入所して この方たぶん 知的障害だろうと思われます 手当たり次第に誰にでも話しかけ よーく聞いていると「おっぱい」とか「えっち」とか いろいろ出てきています 私がちょっと離れたところでも会話が聞こえてくるので ニコニコしながら立っていたら 「おねえちゃん おねえちゃんだろ? いいねぇ かわいくて優しくて ここはいいところだねぇ」 っていわれました 飲み屋じゃないんですから おねえちゃんはやめとくれ しかも・・・そんな若くないし!かわいくないし!優しくも無いぞ! 姿が見えている間中言われそうだったので 隠れてしまいましたが・・・
まぁ 色々な老いがあるということで
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