一時間枠の担当者Kさんは とにかく気を使いすぎて 訳がわからなくなっている感じです 妄想が激しくて 自分を追い込む感じで・・・
今日は何かの段取りで頭が忙しそうでした まずあいさつを済ませると 「お菓子ある?」です お菓子が食べたいのかと思い 『今日は売店の日なので ちょっといいお菓子買えましたよ』 「そう・・・ならいいわね」 しばらくすると 「喪服を出しておいてちょうだい」 『・・・喪服ですか? わかりました 用意します』 なんとなくそういう対応があっているような感じでした 「お盆がたくさん要るわよ」 『お盆はたくさんありますよ』 確かに 娘さんが鎌倉彫を趣味としているようで 飾り盆がたくさん置いてあります 「湯飲みはいくつある?」 『ここの物をかりるので心配ないくらいあります』 もしかして・・・お葬式の段取りをしてないか? 「おせんべがないわよ」 「お茶を買っておいてね」 「あまいものはもうたくさん」 「この格好じゃ駄目だから」 何を段どっているのかわからないのですが 場を仕切っていることは確かなようです だるそうで いつもの高揚は見られません 様子がおかしいのでベットの上で 頭の部分をあげてお茶にしました 布団をよけて自分のおなかの辺りを眺めて 「お下のほうは これで勘弁してもらうわ」 と とても自然な微笑をしました オムツであることを受け入れたかのようです 「お金がとっても足りないわね」 ときどきうとうとしながらも ずっと筋の通る内容の発言でした 最後に私を初めて見つめて 「あなたがいるから安心してるわよ 後のことはあなたに任せるからね お願いします」 『はい お任せください』 ・・・まさかこのまま逝ってしまうわけではないよね そんな不安もかすめましたが まぁ 何かの段取りに気を使いたかったのでしょうね 気遣いをするというのは いくつになっても どんなになっても くたびれることのようです
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