父のおばさんにあたる方が 有料施設に入所していると聞き 私も連れて行ってもらうことにしました そういう施設は 人里離れた場所が まだ多いようです 私からはおばでは無いですが 両親が「おばさん」と呼ぶので 私も失礼しておばさんと呼びます 私たちを見つけると 両手を振り振りして笑顔を見せてくれます アクティビティーをしている中 母がおばさんを車椅子ごと連れ出します 「よくきたねぇ」 と 嬉しそう 元気そうで何よりです おばさんは思考もきちんとしていて 両手の指も変形がなく器用に動きます リハビリをきちんとすればまだまだ歩けるし 会話は母としているのと変わらないくらいです なぜ施設に入ったのかというと どうやら家族に対するストライキらしいのです 若い頃には大変なご苦労をされて 莫大な資産を抱えているようです けれども お嫁さんがさらにしっかりした方らしく おばさんはすっかり蔑ろにされ 今回の抵抗に走ったようです 4時間も面白おかしくお話をしました 本当にしっかりとしていて お家でもっと敬われるべき人格なのです でもまあ およその家庭には 色々な事情があるものです お嫁さんにはそれなりの言い分もあることでしょう 父が生まれるときを知っているような人です 父が結婚し私が生まれた頃のことも 聞かせてくれる貴重な存在です お家で何があったのか 本当のところはわかってあげられないけれど また 寂しさを紛らわせて欲しくて 尋ねて行きたいと思いました
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