迷い心


2003年08月13日(水) ミラクルキッス

とても蒸した日で汗ばんでいた事を覚えてる
うつむき加減に呟くように吐き出された
君の誘い文句
どこにでもあるようで
どこにも無い君だけの言葉

誘いに導かれるまま
君にエスコートされたあの日

白馬でも高級外車でもなく
ただの電車の往路
でも隣に君がいた

花火の熱気と観衆の興奮は
想像以上に体を熱くさせ
アルコールなのか
雰囲気なのか分からない酔いが
君の行動を後押しさせた

周囲を忘れふたり宙を見つめる
空の広さはふたりの距離を縮め
肩寄せ合い袖振り合い

大きな花火の一瞬のち
うなじに気づく君の視線
潤む瞳 絡む目線

あの時のキスは必然だった


暑い夏を覚えている
タンスに仕舞った浴衣の記憶を


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仁 [MAIL] [My追加]